![]() 12月号(へいせい9ねん12がつ1にち)
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ときどきカゴを出してもらい、廊下を走り回るたっぷ氏とぴっぴ嬢。廊下の端から端までを飛び回るぴっぴ嬢とは対照的に、外へ出るなり隣のモモ嬢のカゴにエサを探しに行くたっぷ氏は、常に動きがのろい。まるでカメが這っているよう。
![]() 水槽の上で途方にくれるたっぷ氏 |
![]() 今年で2回目の冬を迎えるモモ嬢。暖かい季節にはとってもラブリーで、エサをもらうのにも人見知りするような彼女は、冬が近づくと突然豹変する。カゴに手を近づけただけで飛びかかってこようとするのである。エサをあげるときにも、いつもなら、カゴの入口を開けようとしただけで、エサを入れる邪魔にならないように二階へぴょんと上がるのが、手に噛みついてエサを奪い取るような行動をする。どうやら冬支度のために気が荒くなるらしい。今はただ、春になって、またラブリーなリスに戻るのを待つばかりである。 ところで、他のリス、たっぷ氏とぴっぴ嬢には、こういう豹変の様子はない。彼らには、もはや野生はないのかも……。
飼い主がケーキを買って帰ってくると、普段は小屋から出ても来ないくせにバタバタ騒ぎ始め、ぴっぴ嬢がもらった生クリーム付きのイチゴを電光石火の早業でかすめ取るのである。ただ、生クリーム以外には興味はないらしく、きれいに舐め終わるとイチゴはそのままエサ箱に放置している、リスの風上にもおけないヤツである。 |